次の2方面から 実排気量を求めます。
Ⅰ建築基準法で定められる必要換気量
法令による火気使用時の最低換気量。つまり、酸欠にならない量です。
※ほとんどの場合、この法令基準から求められる数字はⅡより小さくなります。
Ⅱフードの寸法による調理排気捕捉率から求める換気量
下の表から、 ガステーブル(1200X600) ガス発熱量 39kWh の排気量は、2,030m3/h です。
実排気量は、法令基準とフード゙捕捉量のどちらか大きい数量を選択する。
Ⅰ法令による換気量 | Ⅱフード捕捉からの換気量 | |
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条件値 | ■定数(N):40(排気フードのない場合) ■理論排ガス量(K):12.9m3/Kg(LPGの場合) ■燃料消費量(Q): ガス発熱量39kWhを 消費量(kg/h)に変更します 39kWh×860kcal/kW=33,500kcal/h (1kW=860kcal/ kW) 33,500kcal/h÷12,000kcal/kg=2.8kg/h (12,000kcal/kg:プロパンガスの発熱量) ※燃料消費量(Q)=2.8kg/h ◎定数、理論排ガス量の求め方等詳細は、こちらを参考にしてください。 | ■ガステーブルの大きさからフードの大きさを求めます。(※フード寸法は、ガステーブルなどの対象器具の端からそれぞれ100〜150mm大きくとります) フード寸法 :1500(150+1200+150)mm X750(600+150)mm ■面風速(VF): 0.5m/s(三辺開放の場合)◎面風速の求め方等詳細は、こちらを参考にしてください。 |
計算 | 換気量(排気量)V(㎥/h)= 定数(N)×理論廃ガス量(K)×燃料消費量又は発熱量(Q)V=40×12.9 m3/Kg×2.8kg/h=1,450 m3/h | 換気量(排気量)V(㎥/h)= フードの長辺a(m) ×フードの短辺b(m) ×面風速VF(m/s)×3600(s/h)V = 1.5m X 0.75m X 0.5m/s X 3600s/h = 2,030m3/h |
1,450m3/h | A. 2,030m3/h |
※排気量では無く換気量をあえて明記したのは、換気量=排気量=通気量であるためです。通気量は排気量と同じ量を必要とします。
※よく通気量は、排気量の8割程度にしているケースが見受けられます。これは、過大な外気負荷及び通気による局所冷却(ドラフト)の発生に対処できない対処法になります。
※排気する場合には、外気負荷について考えておく必要があります。
外気負荷の計算については、Q401店舗のドアが重く押しても引いてもなかなか開けられない・・・をご参照ください。
※都市ガス13Aの場合の計算及び詳細等は、ブログ「1からわかる!給気口の選び方【換気量の計算】」からご覧いただけます。